事務服を有効活用しよう!制服を引き取りしているリサイクル業者について

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「今まで着ていた事務服がモデルチェンジして不要になってしまった」「着古した事務服が会社の倉庫に放置されたままになっている」など、事務服の処分に悩んでいる企業担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなときに便利に利用できるのが、事務服を無料で引き取ってリサイクルしている業者です。事務服の処分費用を抑えて、地球環境の保護にもつながる、理想的な解決策ですよね。

事務服などの制服はリサイクルできる!

モデルチェンジで事務服がリニューアルしたため、古い制服が不要になることもありますよね。数枚程度なら処分するのにもたいして困らないかもしれませんが、枚数が多くなると大変です。まだ十分着られる状態の制服を廃棄するのも、もったいなくて何だか気が引けてしまいます。

そこで誕生したのが、事務服などの制服を専門に回収しているリサイクル業者です。回収だけではなく、買取を行っているところもあります。回収された事務服は業者の検品によって区分され、再利用できるものはリユースされ、再利用できないものは生地の原料などにしてリサイクルされます。

業者によっても異なりますが、制服の回収にかかる送料など、すべての費用が無料というところも多いようです。回収を依頼する企業側で、古い事務服を検品したり、サイズや種類ごとに分けたりといった手間も発生しません。

ダンボールなどに不要な事務服を入れて、業者宛てに配送するだけでよいのです。企業担当者にとっては、通常の業務に負担をかけずに、手軽に事務服を処分できる点がメリットでしょう。

また、処分費用がかからないので、会社にとっても経費を節約できるうれしいサービスですよね。

回収した制服の活用例①2次製品に再利用

回収した制服は再生工場へと運ばれて、用途別に加工されてさまざまな2次製品へと生まれ変わります。基本的には、制服の素材の限定がありません。回収された制服の生地を綿状にすることで(反毛)、再生品の原材料としているからです。

そのため、従来は廃棄物として処理されていた事務服でもリサイクルが可能となり、ゴミの減量化に貢献することができます。

こうして作られる再生品には、自動車用内装材やルーフィングなどがあげられます。

ちなみにルーフィングとは、屋根材の下に敷く防水機能を備えたシートのことです。

回収した制服の活用例②原料に戻してから再利用

回収した制服を原料にまで戻すことで、元の「ナイロン6」を再び作り出して利用する方法もあります。その「ナイロン6」素材を使って、ウインドブレーカーやブルゾン、レインウェアーなどが新たに作られています。生地をはじめ、ボタンやファスナーにいたるまで、「ナイロン6」というナイロン100%の素材が使用されているそうです。

再利用できるのはナイロン素材に限定されていますが、半永久的な循環型リサイクルとして理想的だと考えられています。例えば、「ナイロン6」製の制服(約900g)をリサイクルすると、約4リットルもの石油の節約になるんですよ。

回収した制服の活用例③燃料として再利用

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回収した制服を燃料にして、熱エネルギーとして再利用する方法もあります。まずは金属類などの不燃物を取り除いてから、粉々に砕いて圧縮します。それから特殊処理が施されて固形燃料となり、それを工場の多目的ボイラーに投入して熱エネルギーに使われるのです。

この方法なら、石炭を使用した方法に比べて、CO2排出量を約70%削減できるという利点があります。また、高温で燃焼させるので、ダイオキシンが発生する心配もありません。このリサイクル方法は、ほとんどの制服が対象となっており、大幅なゴミの減量化に繋がるといえます。

引き取り不可の制服もあるので注意しよう

各リサイクル業者によっても基準は異なりますが、回収の対象外となっている制服もあるので注意してください。例えば、リユースの需要が少ない白衣やジャージ生地の制服は、回収不可の場合が多いようです。また、社名が刺繍されている事務服も、回収できない可能性が高く、事前に業者へ問い合わせして確認するようにしましょう。

他には、回収はできるが買取はできないという制服もあります。例えば、汚れがひどいもの、破れや破損があるもの、ボタンの縫い直しなど補修が必要なもの、といった状態の悪い制服があげられます。それから、上着またはスカートだけの単品、上下のサイズが違うもの、ブラウスやリボンなどの小物類も買取不可となりやすいです。

事務服を回収する流れ

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不要な事務服を回収している業者はいくつかありますが、基本的な流れは次のようになります。ほとんどがオンライン上で手続きを行っていますので、まずは各リサイクル業者の依頼フォームから申し込みを行います。返信メールが届いたら、事務服を梱包して指定された住所宛に発送します。

仕分けの必要はありませんので、サイズや種類ごとに分けたりせずにまとめて梱包しましょう。買取を希望する場合は、買取確認書へ記入して、事務服と一緒に同梱します。事務服が業者に到着したら検品が行われ、無料回収の場合はここで取引完了です。

買取を希望した場合は、検品作業終了後に買取価格が決まります。買取価格に了承したら、指定の口座に買取金額が振込まれます。無料で事務服を処分できるうえ、買取代金も受け取れるとあれば、ぜひ利用したいサービスですよね。

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